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整形外科領域の超音波検査
超音波検査(エコー検査)というと腹部超音波を連想されるかも知れませんが、整形外科領域でも超音波検査は有用です。
MRIと違い、外来で手軽にできること、コストが安いことなどのメリットがあります。
対象疾患として
1肩関節腱板断裂
2膝内側側副靱帯損傷
3足関節靱帯損傷
4下肢深部静脈血栓症
5関節リウマチによる滑膜炎
などがあります。
今後ひとつずつ説明していきますが、今回は肩の腱板断裂の症例を示します。
腱板は肩を挙げる(バンザイする)腱で、レントゲンでは映りませんが、エコーでは赤線の部分のように太く逞しく、凸レンズのように映ります(自験例、左肩、赤矢印が腱板の厚さ)。
この腱板が打撲、使い過ぎ、加齢変化などで切れると、肩が上がらなくなります。
その場合は、腱板はこのように薄く弱々しくたわんで、凹レンズのように写ります(自験例、赤い矢印が腱板)。
五十肩で肩が上がらないのか、腱板断裂で肩が上がらないのか、超音波検査で分かるということです。
50才までの外傷性腱板断裂は手術になることがあるので、五十肩との鑑別はとても重要です。
腱板断裂の手術時にはMRI撮影も必要になります。
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